ほのえりは世界を救う

答えは得た――高坂絵里

『がんばれほのえり、アローラ道中~私がポケモンマスターになった理由~』 プロローグ

ある日のこと

海未「穂乃果! 流石に今度と言う今度は一台処分してもらいますよ!」
穂乃果「そ、そんな~…」


海未と穂乃果が言い争っているのを発見した絵里
いつものことである


穂乃果「で、でも雪穂もやるんだし…ちょっとくらいいいかなーって」
海未「それで今までに一体いくつ買って来て放置してるんですか!」
穂乃果「だってー、いつかやり直すかもしれないもん!」


しかし今日はいつにもまして穂乃果が食い下がっている模様
気になった絵里は、辺りにことりも見当たらないのでさっさと仲裁に入る事にした


絵里「海未、どうしたの?」
海未「おや、絵里ではないですか」
穂乃果「んえりちゃああああん、聞いてよおおおお!」


どんっと体を絵里に預けてくる穂乃果
受け止める絵里ももう慣れたものだ


絵里「はいはい、一体どうしたのかしら。海未?」
穂乃果「穂乃果に聞いてよぉ…」


いじけて頬を膨らます穂乃果を撫でながら、手っ取り早く事情を知るため海未を選択する
軽く膨れっ面の穂乃果は2倍可愛い
ついでに抱きしめてナデナデできる
私の選択は間違っていない、心の中でぐっとガッツポーズする絵里


海未「実は、穂乃果がPS4を新しく買ったのです」
絵里「?」
海未「?」
絵里「えっと…ゲーム機を買ったってことよね?」
海未「ええ、そうです」
絵里「それの何がいけないの?」
海未「…この一年で穂乃果が新しく買ったゲームハードはいくつあると思いますか?」
絵里「…そんなに?」
海未「はい…

New2DS LL
Switch
PS4 pro

すでに3台も購入しているんです、いくら雪穂と一緒に遊ぶとはいえ買いすぎです」
絵里「…海未、やたら詳しいわね」
海未「穂乃果が説明してくるので、いつも調べているまでです、余り詳しくはありません」
絵里「そ、そうなの…」
海未「どれもそんなに安いものではないのですよ」
穂乃果「今回は自分のお年玉から出したから!」
海未「それが当たり前です! おば様に余り前借りしてはいけません」
穂乃果「じゃあいいじゃん!」
絵里「お金がどうなってるかは気になるけど、自分のお金ならいいんじゃない?」
海未「そこまではいいのです」
穂乃果「うっ」
海未「穂乃果は…『積む』んです」


急にうなだれる穂乃果
反論出来ない点を突かれたようだ


絵里「『積む』…?」
海未「ええ、遊べる量を越えてゲームを買ってしまうので、放置されてしまうのです」
絵里「それは勿体無いわね」
海未「ですから、いい加減昔に買ったソフトとハードを処分してはどうかと言っているのです」
絵里「なるほど…それはいいことじゃない?」
穂乃果「うぅ…そんなぁ…みんな少ないおこづかいで買った、可愛い子達なんだよ…」
海未「その可愛い子達を箪笥の肥やしにしているのは誰ですか」
穂乃果「うぐっ…」
絵里「まあまあ落ち着いて」


少し涙目になってきた穂乃果を庇う絵里
自業自得とはいえ、少し可哀想なので話を進めたい


絵里「そもそも処分してしまわないといけないの?」
海未「捨ててしまうのは勿体無い事です、以前も言ったのですが古いもの使わないものを買取してもらうか誰かに上げればよいのではないかと」
穂乃果「だって、海未ちゃんもことりちゃんもゲームしないじゃん…」
海未「私達はそうですが、他の皆さんは?」
穂乃果「うーん、皆あんまりぱっとしないんだよね…ミカはもう持ってるし…」
海未「この前もここで話が止まってしまいましたね」


「「うーん」」

絵里「えーっと」
海未「少し待ってください絵里」
穂乃果「これは穂乃果の生死に関わる問題だよ」
絵里「いえ、誰にあげるか悩んでるみたいだけど」


絵里「μ'sの誰かにあげればいいんじゃないの?」


「「あっ」」


海未「それは盲点でした…」
穂乃果「天才絵里ちゃん…」
絵里「金魚は食べないわよ?」


誰が知っているのか


穂乃果「誰がいいかな、凛ちゃん?」
絵里「凛はやりそうね」
海未「……いけません」
穂乃果「ダメ?」
海未「凛の事を信用していないわけではないのですが、今以上に勉強がおろそかになるのを懸念します」
絵里(穂乃果はいいのかしら?)
穂乃果「他に誰かいる? 花陽ちゃんや真姫ちゃんはやらなさそうだし…」
絵里「希はやらないわね、にこは下の子たちとやってそうだけど本人はやってなさそうよ」
海未「ことりは昔穂乃果の誘いをやんわり断っていましたし、私はやりませんので……」

「「うーん」」


海未「うん? いえ、答えはすぐそこにありました」
穂乃果「え、どこどこ?」
絵里「誰か来たのかしら?」
海未「いえ、誰も来ていません。ここにいるのです」

二人して首を傾げる

絵里「ここ……?」
穂乃果「ここ……? ここ……ここ、絵里ちゃん?」
絵里「わたし?」
海未「ええ」
穂乃果「お、おぉ……なるほど、そうだよ絵里ちゃん、ゲームやらない!?」
絵里「私が?」
海未「絵里なら、きちんとゲーム機を管理してくれるでしょう。別にゲームをやってもやらなくてもいいのですから」
絵里「うーん、大丈夫かしら? 一度のめり込むとはまりそうな気がするんだけど」


まさに泥沼
嵌っている……


穂乃果「絵里ちゃん……ダメ?」
絵里「OK」


泥中……首まで……!





絵里「貰ってしまったわ……3DS


穂乃果から絵里に渡されたのは3DS
旧いバージョンのものでごめんね、と言って渡されたが絵里にはよく分からない


絵里「穂乃果は、『やりたいゲームがあったら教えてね!』って言ってたけど……亜里沙に渡しちゃおうかしら?」
亜里沙「あ、お姉ちゃん、お帰りなさい!」
絵里「ただいま、亜里沙……あら?」


イケッピカチュ-
ピカー


絵里「アニメ……ポケモン?」
亜里沙「うん、面白いよ」
絵里「ポケモン……」
絵里(昔、子供のころロシアでもやってて見た記憶があるような)
絵里(あの頃は、可愛いと思ってたけどバレエに夢中だったから……)
絵里(今までやってみなかったことに挑戦するのもいいかも)


絵里「そうね……そうしようかしら」
亜里沙「どうしたの?」
絵里「ふふっ、今度教えてあげる」
亜里沙「んー?」





絵里「もしもし、穂乃果」
穂乃果「わ、絵里ちゃん! 何々?」
絵里「ゲームの話何だけど……」
穂乃果「あれ、もう決めたの?」
絵里「えぇ、『ポケモン』をやってみたいと思うの」
穂乃果「おぉ…ポケモン、いいと思うよ! 穂乃果も毎回やってるし、初めたばっかりでもクリアだけなら簡単だから!」
絵里「それで、早速買って来たんだけど」
穂乃果「ハ ヤ イ ヨ」


ポケモン ウルトラサン】


絵里「一応最新作…みたいなの?」
穂乃果「もうすぐ出る奴はswitchでしか出来ないからね、それであってるよ」
絵里「それで、攻略本とか指南書みたいなのは買ったほうがいいのかしら…??」
穂乃果「あー、それは……」


穂乃果(攻略本とか買っちゃうと絵里ちゃんそれに沿ってしかやらなさそうなんだよね~、それに折角絵里ちゃんがゲームしてくれるんだし穂乃果も一緒に遊べたら嬉しいな……そうすればもっと……そうだ!)


穂乃果「絵里ちゃん、攻略本のかわりに穂乃果を使ったらいいよ!」
絵里「え、代わりに穂乃果…?」
穂乃果「うん!」
絵里「それはつまり、分からなかったら穂乃果に聞けばいいって事かしら?」
穂乃果「そうだよ! 何でも聞いて!」
絵里「邪魔じゃないかしら……?」
穂乃果「全然全然! そうそう、折角だし、Webカメ起動して画面とか見ながらやったらいいよ~」
絵里「そうね、何だか申し訳ないけど、お願いしてもいいかしら」
絵里(これ、もしかして毎日夜に穂乃果と会話できるって事かしら?? 素敵じゃない?)
穂乃果「やったー、頑張ろうね!」
絵里「ええ」
穂乃果「それじゃ早速……」
絵里「いってみましょー」


絵里「そうそう、ゲームって毎日1時間しかやっちゃダメなのね」
穂乃果「ん?? それ、誰が言ってたの……?」
絵里「海未よ?」
穂乃果「そっかー、園田名人かー……ポケモンはプレイ時間カンストからが本番なのに海未ちゃんは……」


園田名人との約束です


穂乃果(それで我慢するかなぁ)
絵里(穂乃果と毎晩一時間も……)






◎園田名人による解説コーナー


本プレイの縛り条件は今後公開していきますが、まずはこちら

①1日1時間プレイ

になります
ポケモンをやるには中々厳しい条件ですが、この話を更新する以上プレイ時間を絞らないとその日の内に話が書ききれませんからね
勿論プレイと並行して書いていくつもりらしいですが……

果たして、絵里は無事にポケモンをクリアすることが出来るのでしょうか?
なお、本シリーズはポケモン知識・メタ・パロ重視の何でもあり風味でお送りする予定です


はい、ことり、なんですか?
え、グッジョブ? 絵里にゲームを進めたことがですか?
はい、「これでもっと穂乃果と絵里が近づける」…?
既に十分近づいていると思いますが……??