フリーズ、Act3!
前回までのあらすじ
WIN 綾瀬綾○×○ー×○×鮫島フウロ LOSE
フリーズ将棋、氷王戦の説明は観戦記①をご覧下さい
棋譜+コメントの形で見て欲しかったが断念……全部画像にすると枚数がかさんでしまうので;;
コメント付きでの棋譜ファイル保存は可能だったので、もし奇特な方がいらっしゃいましたらファイルDLできるようにします
今回の対局者
VS
将棋ウォーズ、10分切れ負け、二先で行われる
一回戦最終戦、こちらは勝った方が即決勝
初代氷王千星ちゃんは勝ちあがることが出来るのか
棋譜コメ中、対局者は敬称略で!
対局動画
第一局
氷王戦一回戦 第三戦
常盤台メイVS真澤千星
2019年7月14日(日)23時~
場所:https://www.youtube.com/channel/UCJDCO7xzYi78uEdLlQU_dKg
ルール 将棋ウォーズ 10分切負 2先
立会人 綾瀬綾
先手、千星
4手目 △52飛
お互い中飛車模様の立ち上がり
6手目 △61玉
早めの移動
7手目 ▲48金
千「メイちゃん角交換避けてるな~?」
8手目 △34歩
発言を受けて、早速角道が開かれた
9手目 ▲78金
千「普通に指しちゃったけど即死コンボないよね?」
即はない
ただし角交換を銀でとった場合、69角+F玉の筋がありこれがかなり危険
以下玉が逃げても追いかけられて、受けるのにFや角を使わねばならず厳しい
14手目 △同銀
お互いフリーズを使わず、緩やかな展開だが
16手目 △31金
この一手は大事
41角+F飛を防いでいる(逆を言えば、上記の手順を仕掛けるのを躊躇して受けたといえる)
19手目 ▲85歩
8筋の歩をついていく
千「フリーズ将棋はね、歩をついていくだけで攻撃が成立するパターンがあるんですよ」
玉が一つ左に寄っているので、8筋から戦端を開いて空間を作る構想か
20手目 △72金
金が5筋から離れる
21手目 ▲88銀
千「あんまり長い時間考えてもしょうがないなぁ」
24手目 △41金
これまでの6局とは違い、ここまで両者Fを使用していない
実際は後手側には△69角の筋があるような気はするが
30手目 △24角
悩みながら角を据える
本当だろうか
32手目 △45桂
桂跳ね、放置するとかなり危険だ
千「パスしたいんだけど」
ウンフェルスさん「メイさんが中央殺到の形をつくってますねぇ。F将棋だとなにかありそうではあります」
33手目 ▲16歩
本当にパスをした
34手目△55歩
メ「いってみますか~」
ついに駒がぶつかる
37手目 △53歩
まるで普通の将棋である
39手目 ▲84歩
5筋を放置して8筋を見た
40手目△同歩
フリーズ将棋において、ケアすることが正しいとは限らない
41手目 ▲8三角+F金
これには返し技がある
42手目 △37桂歩成
王手返し
45手目 ▲55銀
銀取り
▲7二銀+F玉が見える
46手目 △57歩
47手目 ▲7二銀+F玉
まで、47手で先手真澤の勝ちとなった
・感想戦
真澤「8筋の攻めが決まったね」
真澤「30手目の角打ちが怖かった、F使ってきたら受けが無いなぁって」
(検討は難しいが、F金をしても▲46歩辺りで無駄Fにさせることが可能ではないだろうか)
みららのみた世界さん「△69角が一瞬あった気がしますがあれってどうなるんでしょう?」
メイ「あるんですけど、怖いんですよね」
真澤「序盤で角交換したときにその筋があって、そっちの方がこわいなぁって」
(実際あった)
エクトリアさん「8筋の守りが金だけだけど金が動くと危なそう」
(攻め合いを目指さないといけない、先手の狙いは空間を作った上で先手を取ることなのである)
真澤「これで私の手の内がばれてしまったので次どうなるかわからないw ネタバレしてしまった」
真澤「氷王の力を見せられたかなって」
・モコナ評
ここまでになかった、Fをお互い使わない展開
メイさんはF使えなかったので次は使っていって欲しいですね!
・モコナ本評
お互い用意してきていたのか、角交換後に金を引いて構えるのは流石(ちょっと怪しかったが)
8筋から攻める構想は非常に大きい
相手の玉に近いところをかき乱して持ち駒を打ち込めるスペースを作るという発想だ
フリーズ将棋界の升田幸三賞になるか
パスも大事
第二局
再び千星先手で始まる
1手目 ▲26歩
居飛車だ(本当か?)
5手目 ▲76歩
早速角道が開く
9手目69玉
千「お手軽王手を避けたいの」
角道、角交換後の角での王手を避ける玉移動
12手目 △42飛
4筋に据える
13手目 ▲86歩
再び8筋を伸ばし始める
16手目 △72銀
8筋対策、しかし中が弱くなるか
20手目 △73桂
85の歩をとがめにかかる
桂馬をもたれるのは怖いところだが、すぐには取りにいけないか
21手目 ▲26飛
飛車が浮いた
23手目 ▲56飛
千「勝負しよ」
角道が開いた瞬間に飛車を5筋へ回した
技を掛け合うタイミングである
エクトリアさん「結局中飛車なのかー?」
24手目 △52玉
顔面受け
▲53飛成+F金の筋を消したかった
26手目 △同銀
お互いFの温存が長い
ここで先手が長考に入る、決め手があるか
27手目 ▲71角+F金(先手F2後手F3)
▲62角成+F玉狙いである
28手目 △61銀
千「しまった、F銀って言うつもりが金って言っちゃった!」
F銀ではこの手が発生しないため、△51角以外に受け手はない
(玉が逃げる手は△62角成+F玉でどうしようもない)
しかしそれも、△51角▲62角成+F角△同玉▲53飛成+F玉で終わる
29手目 ▲62角成
30手目 △同銀
Fを使わずに銀で取ってしまった
ある筋が生まれている
31手目 ▲51金+F玉
この手でメイが投了し、先手の勝ちとなった
以下、△同銀に▲53飛成+F玉までとなる
F玉とすることで同銀に限定させることが可能なためだ
みららのみた世界さん「フリーズ玉の53飛成でも詰んでるはず」
詰んでいます
・感想戦
綾「最後の詰み筋見えませんでしたね~ 上下で」
千「上下でね」
綾「52玉のところびっくりしましたねー」
メ「43飛も考えたんですけどちょっとだめそうなんですよね」
千「71が残ってるからね」
綾「浮き飛車で回ったのが凄いですね」
メ「浮き飛車で回られたのは厳しかったですね」
観戦者複数意見
メ「多分61銀の後53飛成+F玉で同銀同角成+F玉ということではないかと」
千「たまたま見えてよかった(詰み筋)」
メ「置きフリーズしなきゃいけないくらいだと相当大変」
綾「メイちゃんF使えなかったねぇ」
メ「(他の人の対局)みてると、F使ったら決めなきゃいけない」
メ「後手番なのもあって、結構きつい感じでした」
綾「中々手が作れない」
千「こういう形が一番いいのかなって」
(玉形、中原囲い)
千「王手フリーズ解除がかからないのが大きいわ」
綾「あの金狙うくらいですよね」
千「あの金動いたらF玉し放題!」
ウンフェルスさん「6筋切れてれば真澤さん玉に対して歩打ちとか発生するのが怖いくらいですか>真澤さんの囲い」
エクトリアさん「やはり飛車先は角頭歩で受けるのが最善か」
メ「2筋と8筋つかれるとプレッシャーかかって大変」
千「手数かかるけどねー」
千「時にはF歩で突破するっていうコンセプト、中飛車最強ってのを打ち破りたいの」
(結局5筋にいることはノーカン)
メ「2筋8筋守らせての56飛が刺さってたので」
(浮き飛車が強いのは、歩が前にいないから)
(つまり、飛車道が開いているということである)
みららのみた世界さん「2,4,5,6,8筋が桂香効いていないので、そこに歩を伸ばすだけで手になりそうです」
千「フリーズ将棋は歩をきってるほうがメリットなのかなって。位を取られるとかが悪い手になりづらいのかな」
・モコナ評
メイちゃんF使えなかった……
・モコナ本評
2筋8筋ついての56飛がプレッシャー
銀が離れていたため中央を守りきれなかった
顔面受は流石に無理ということも分かる一局
Fが王手に絡む筋を作られるのが怖い、打ち込み筋を潰す中原囲いは臨機に対応できるので優秀だ
角交換を自分から切り出すのも重要なのかもしれない、角交換後の手番が握れるので
・結果
2局目時点で真澤千星○○ー××常盤台メイとなり、千星さんが決勝へ駒を進めることが決まった
エクトリアー綾瀬綾の勝者と対局することとなる
第三局
エキシビジョンマッチ
千「これ以上新しい構想は無いのでー」
せっかくだから三局目開始
先手はメイさん
6手目 △34歩
中飛車で角道を開ける
千「メイちゃん結構過激だよねこれ」
メ「やってて思ったんですけど、F将棋だとあんまり玉かこってもしかたないかなって」
7手目 ▲22角成
メ「わかんないですけどこうしてみましょっか」
16手目 △14歩
エクトリアさん「あ、あの囲いは!」
18手目 △44銀
千「ちょっと頑張ってみるかな」
頑張って銀を上がって中央プレッシャーかけようという意
銀を先手で取られると危ないので前に出るのは怖い
19手目 ▲48銀
後になるが、どうもこの手がまずかったのかもしれない
21手目 ▲86歩
メ「こういう感じで」
千「真似されてるぞ~」
25手目 ▲84歩
▲84歩+F歩
メ「使うべきなんでしょうねー」
ここで千星がうっかり歩を動かしてしまう
ウォーズは手を戻せないので(というか当たり前である)
とりあえず頑張って形を戻す
28手目 △24歩
29手目 ▲24同歩
と金は放っておいての攻め
30手目 △27角+F金
これは終わってるのでは?
32手目 △38角成+F飛
33手目 同玉
34手目 △27金+F玉まで
山田ァ!さん「72にと金捨てて角抜けますが」
そういやその手がアッタネ
先手玉を詰ませるにはフリーズが足りなくなる
・感想戦
千「まあ私反則負けなんだけどw」
千「初形が最強な気がしてきた」
メ「色々考えてると最初から終盤みたいなもんだから、囲う手が得になってなくて」
観戦者「72とで切り返す手順」
千「それ来たら角金交換するかなー、金持ってたら一発あるから」
(しかしFが1回なのは怖い)
みららのみた世界さん「72角ぶちこんで勝ちなら話早いんですが…」
千「やばいでこの将棋、誰考えたのかしら、3枚駒利いてるところにぶち込んでいいとか」
綾「酷いわ」
(みららさん手順:72角同銀+F金同と59玉62と27金は38角+F玉でだめ)
(72角59玉27金に72銀と角を取った手が詰めろ、怪しいか)
(他の手順もあり難解、先手に受けきられる可能性大)
綾「千星ちゃんが殴る殴る」
千「やばんなイメージつけないでw」
綾「途中戻せてよかった、凄いですね」
千「私の名前つけていいのかしら、8筋2筋伸ばしは」
綾「なんか名前あるのかな?」
千「千星流ってことにしようかしら」
千「エクちゃんに破壊される気がするけど」
くりそらさん「富沢キックならぬ真澤パンチで」(エクトリア賞)
千「両手でねw」
千「ちょっと可愛くして、千星パンチで」
軽くて致命傷
千「ニックネームって本人の意思と関係なくつけられるのね」
千「次もパンチ出せるように頑張ります」
千「メイちゃんF将棋に順応しすぎると本将棋に影響しそう、受け将棋はとくに」
(それはある)
全局を終えての感想
千星パンチが炸裂して、先にFを使っていけた千星氷王が2連勝で決勝進出を決めた
受け棋風のメイさんにはちょっと辛い展開だったかもしれない
とにかく駒を放り込む空間をこじ開けるというのが大事なのである、金しか利いてないのなら斜めにつり出せば開いた空間は格好のねらい目と言うわけで
今回の好手は、好手というより
『千星パンチ』
につきるだろう
果たして決勝もこの勢いで相手をボコボコにするのか、対策で打ち破られるのか
見物である