ファイナルフリーズ
前回までのあらすじ
新感覚変則将棋、Freeze!将棋のルールは①をチェック!
ついに決勝
二代目氷王の栄誉を手にするのは……!
対局者紹介
緒戦:棋力53万鷺宮ローランさん
準決勝:Freeze!将棋産みの親である綾瀬綾さん
両者を粉砕してきた実力は折り紙つき
決勝でもその柔軟な対応力を見せることができるか
VS
緒戦:常盤台メイさん
を倒して決勝進出、初代氷王は伊達じゃない
こちらの生放送をしつつ、その後で毎日詰め将棋放送をしているバイタリティ
唸るちせパン、タイトル防衛なるか
将棋ウォーズ、10分切れ負け、二先
棋譜コメ中は対局者の敬称略です
勝った方が氷王だ、名乗りたくなくても名乗って貰おう!
対戦動画
第一局
1手目 ▲26歩
千星の先手で始まった
2手目 △24歩
千「角頭歩か~」
3手目 ▲25歩
千「普通にいくよー!」
早速ぶつかる
4手目 △同歩
エ「そんなことができるのか?」
エ「できないと思ってるからついてるんだけどw」
その通りではある
5手目 ▲38金
早速耐える手、逆に攻められたくない
9手目 ▲96歩
千「端パン」
端歩をついて、角上がりを見せている
10手目 △34歩
エ「あっちがあけてないからこっちは開けれるという発想でいきますか」
12手目 △26歩
やはり伸ばしてきた、密集している2筋が仇となる可能性もある
13手目 ▲97角
覗いてみる、打診の一手
14手目 △44角
エ「角渡しても怖くないなら歩のような使いかたされそう」
16手目 △22飛
千「飛車回ってきたー、なんでそんなことするの?」
エ「ごめーん」
2筋の圧迫が重い、何か技がかけられそうではある
17手目 ▲45歩
角を追う
18手目 △35角
様々な筋の攻撃が見えて先手はかなり怖い
しのげば反撃できるが
19手目 ▲53角成+F角(先手F2後手F3)
Fを使って成り込んだ、しかし後続手段は見えないので少し難しいか
千「ちょっとひよったかも」
防御的な意味合いが強いか
20手目 △32銀
とりあえず銀上がり、意図は見えないが寄られるのを嫌ったか
23手目 ▲15角
単に王手をかける
24手目 △33角
交わすのは危険と見て投入
27手目 ▲44歩
この歩は取りがたい、42歩叩きの筋などがあるため
42歩はFを使っても使わなくても厳しい手になってしまう
28手目 △27歩成
気合一番
エ「なっとかないと後悔するから」
29手目 ▲同金
金で取った、流石に手抜くわけには行かない
千「時間がないー!」
この時点で先手2分後手1分である
30手目 △25角
69の金を睨んでいる、5筋の歩がきれていることもあり放置はできない
33手目 ▲23歩+F飛(先手F1後手F3)
先手は二度目のフリーズ
攻め合い速度が違う以上切るしかないか
細かいことを言うと千星(というより配信親)は残りフリーズ表の操作時間を若干使う
相手の指し手中にできればいいのだが叩き合いになったら更新しなくても良いとは思う
38手目 △26歩
ここはFを使ってもよかったと思われる
後手はもう時間がない
40手目 △46歩+F飛(先手F1後手F2)
エ「時間がない!」(残り6秒)
41手目 ▲42角
千「外れろ!」
王手でのF外し
43手目 ▲46飛
ここで後手の時間が切れ、先手の勝ちとなった
・感想戦
千「仕方ないよこれ」
エ「わかんない」
千「序盤から難しいよ」
みららさん「53角成に27歩成ですかね」
(これは割りとありそう、踏み込んでもよかった局面)
(ただし失敗すると反動で即死する可能性が高い)
Yujin 6さん「45歩を突いた時にフリーズ角ってするのかと思いました」
(これは27歩成から逆襲されそうだ)
綾瀬綾ちゃん「38手目フリーズ玉で48歩打ちで!」
(その通りで、この手順なら後手の勝ちである)
(あまりに時間がなくてその場で誰も見えなかった)
エ「時間使いすぎたなぁ」
・モコナ評
両者時間を中盤につぎ込んでしまった
最後はたたきあいの末に時間で押しきり
・モコナ本評
後手の2筋からの攻めがどう発生するのかが実に難解であった
返しの43歩成のおかげで両者レッドゾーンに突入しており、読みあいになって時間の消費が激しかったと思われる
やはり攻め合ってプレッシャーをかけないといけない、ひよったら負け
第二局
氷王防衛へリーチをかけた千星
エクトリアは五分に戻して最終戦へ行くことが出来るか
2局目はエクトリアが先手を握った
6手目 △54歩
千「私はつくぞぉ、この歩を!」
7手目 ▲78銀
引き角をにおわせる手だ
9手目 ▲58飛
結局相中飛車に納まった
10手目 △62金
金を上がっておく
11手目 ▲79角
予定通りの引き角
2筋に争点を作りつつ46に出るのも見越す
12手目 △61玉
一つ寄ってとりあえず形を作る
しかしこの形は5筋歩打ちからの詰みは消しているもののどうなんだろうか?
14手目 △42銀
千「考えてる形と違うんだ~」
違うらしい
16手目 △53銀
千「意外にその形強いのかぁ~?」
エ「あ、上がってきたぁ」
上がってきた、どちらが先に形を作るか
17手目 ▲96歩
18手目 △94歩
挨拶
しかしこの挨拶は先手に得と見える
20手目 △44銀
千「F将棋だと一手パスしたいことよくあるー」
下手に動かして駒を前にするとえらいことになるからだ
22手目 △35銀
千「誤タップしたー(45に出たかった)」
エ「でも作戦かもしれないし」
千「エクちゃん優しかったら戻してくれるかもしれないと思ったのにな~」
勿論冗談である、当然駒は戻らない
当日、千星側の回線(ウォーズ)は一局目から不調であった
24手目 △同歩
千「45銀好手だと思うんだけどなー」
後述するが、本当に好手かは不明
27手目 ▲35角
28手目 △56歩
これはまずかった
29手目 ▲62角成+F飛
決まっている
30手目 △同玉
31手目 ▲61金+F玉
まで、31手で先手の勝ちとなった
・感想戦
エ「タップミスから精神グズグズになってるから」
千「しょうがないね」
エ「時間切れとタップミス、渡り合う二人」
エ「45銀と出られても今の手順になる?」
千「56銀と出れるかも?」
(35歩と取ってしまうと微妙だ、F使わないととめられない)
千「何も研究してないのがばれてしまった」
Yujin 6さん「銀損は角をおびき出してフリーズで捉える作戦かなと思いました」
(そんなことはなかった)
鷺宮ローランさん「Yujinさんの捕まえ方だと53歩と切り返しで叩かれたときに大丈夫かどうかですね」
(Fの損になる気がする、取り合いは玉に近い分先手が有利でありFを絡められると危険だ)
千「めっちゃくるくるしてる(重い)」
エ「35行こうと思ったところに来たからね」
エ「戻すべき?」
千「私のミスだからw」
千「まあ反則負けしなくてよかった」
・モコナ評
急転直下
・モコナ本票
銀損でも勝負になったかもしれないが、気落ちするといつも見えるものも見えなくなるものである
実際の所、この玉形はそこまで硬くないので危険だったかもしれない
第三局
泣いても笑っても最後です
最終戦、先手はエクトリアが握った
4手目 △52飛
最後も相中飛車に
6手目 △14歩
端
エ「端ですかぁ、困ったなぁ」
千「困ってないだろ~」
7手目 ▲79角
鷺宮ローランさん「引き角の優秀性を感じる」
10手目 △41角
先ほどと違ってこちらは硬くなる
12手目 △24歩
エ「こ、これは」
千「ちせいパンチだぞ~」
15手目 ▲97角
挨拶後に端から覗く、2局目と同じ事を狙ってはいる
勿論駒の効きの違いで同じようには行かない
ウンフェルスさん「エクトリアさんの角がいつでも王手できるのがF将棋的に怖いですね」
16手目 △32金
先に金が逃げておいた、壁形になっているのが気になる所
千「エクちゃんの角卑怯だぞ~」
ここで主催の綾瀬綾ちゃん(以下綾瀬)が登場
最後の戦いに華を添える
17手目 ▲86角
18手目 △25歩
じわりと歩を伸ばす
居玉のままなのでしかけてもそこまで威力を発揮できないが
19手目 ▲39金
金よりで対処
直接受けると絡まれるの一段目に構えておくのが良い
21手目 ▲95歩
先手からしかけた、先ほどの角上がりはこれも見ていたか
千「端パン」
22手目 △同歩
歩の持ち合いは角道の通っている分先手が有利だ
23手目 ▲55歩
後手はこの歩を不用意に取れない、かといって伸ばされるのも辛い
ローランさん「これがきつい」
24手目 △同歩
取った
一応一手余裕はある
25手目 ▲95香
先手の攻めが始まる前に、後手は何か用意しないといけない
常盤台メイさん「飛車の頭を守る駒がないのが厳しいパターンでしょうか」
ウンフェルスさん「F将棋ではままありますが、理不尽な話ですね……>飛車の頭」
ローランさん「F使わないと受からない」
26手目 △同香+F歩(先手F3後手F2)
観戦者席の読みどおりFを使って受けた
27手目 ▲49玉
香による串刺し等を避ける一手
狙いは他にもあった模様
後手はどう守るか
28手目 △53香
直接穴埋めすることで先手の狙いを防いだ
しかしこれは呼び込みになってしまう
29手目 ▲53角成+F飛(先手F2後手F2)
決まった
△42金右は同馬+F飛から金打ち+F玉で詰む
△51金、△42銀もそれぞれ詰む
△62銀は受かるが、馬飛交換後に香車を54から打ち込まれる手が厳しすぎる
30手目 △26歩
エ「いいんですか」
千「いいよぉ」
31手目 ▲52馬+F金(先手F1後手F2)
32手目 △同玉
33手目 ▲53香+F玉
まで、33手で先手エクトリアの勝利となり、2勝1敗で氷王位を獲得した
・感想戦
綾「やー、凄い」
エ「右銀が上がられてると最後の詰みがなかったので、突っ込んだ時にそれやられたらどうしよって」
(詰みはないが、前述の手順で後手は厳しい)
千「53にうつ必要なかったかなぁ」
エ「49玉はFはずしの角成り防ぎです」
千「単純に攻める展開じゃないからなぁ」
千「囲いがねー、結局金上がりすると角で金あたりするから」
千「35とか75とかついて勝負する形は一緒だと思ったんだけど」
千「こっからさきF将棋は角飛ばしあいゲーになるかも、初期と性質が変わってきてる」
千「守りの金剥がせばとりあえずどうにかなるみたいな」
エ「詰みなければどうにかなるとか」
千「もう飛車いらないんじゃ」
(つまり質駒になるくらいならいらないという話)
ローランさん「飛車は守備駒なんでしょうねえ」
みららさん「飛車をおとりにして角が組み立ての中心っていうのが普通の将棋と逆で面白いですね」
千「エクちゃんに氷王を預けます! 一年間」
エ「一年間ってどういうことw」
綾「ガチ殴りで取りに行くわ」
エ「ボクシングみたいな」
綾「いきなりタイトル戦!」
エ「普通の将棋ここ最近一切してないw」
千「私も」
千「引き角はエクトリア賞ですね」
千「無駄に角筋の歩をつかないとかいう定跡が出来上がるかも」
・氷王になって一言
エ「氷王になったということで、カキ氷を食べたいと思います!」
・モコナ評
引き角は卑怯
・モコナ本評
引き角には恐らく引き角で対抗するしかないような気がしている
中央に駒を集めるとちせパンが怖いが、相手が中央を狙っている以上は駒を集めないと危険だ
5筋の歩の突き捨てで主導権を握られると途端に死が近づいてくる
明確な攻め筋を構築したエクトリアに軍配が上がった
全局を通しての感想
1局目は実に難解、3局目はエクトリアさんが見事に中飛車+先手の囲いの急所をつく形となった
ちせパン対策も実は見せていて、39金と寄るにとどめたところなどである
千星さんは2局目の銀捨てで動揺したのが痛かった
今回の一手
3局目の17手目~23手目
86角~95歩~55歩を上げたい
非常に優れた仕掛け、まるで本将棋のように見えてくる
氷王戦の観戦記を完走した感想
疲れたもぅん
棋譜コメ仕様でお送りできればよかったのですが、コメントをURLで保存できなかったので……
それっぽい感じに仕上がってましたでしょうか?
ちょっとでも興味を持ってみてくださった方には感謝です
お付き合いありがとうございました
全体的に踏み込みきったほうが勝つという印象を受けました
F3を一気に使ってかき乱して勝つのが有力なのは当然ですね
まだセオリーが固まっていない今なら新戦法引っさげてF将棋界を制するチャンスはありまぁす
次の氷王は君だ!
主催の綾瀬綾さん他参加者の皆様お疲れ様でした
準決勝・決勝と遅れたのはグラブルの古戦場のせいです、鰹
後夜祭(座談会)URL
まだ見れてないので今晩見ますね