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答えは得た――高坂絵里

V名人戦 プレシーズンマッチ観戦記 ~ 第二局 未良々桂 VS 紫陽花さくら

 第一局+V名人戦の説明

honoeri-chuchu.hatenablog.jp

大会概要やルール等は前回をご覧下さい

第二局 指し手・実況紹介

・指し手

未良々桂さん

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紫陽花さくらさん

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・実況解説

常盤台メイさん

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ゲスト解説:あたりいたるさん

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いたるさんの大会の宣伝

第二局の概要・動画

実況視点

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未良々さん視点

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第二局の観戦記

以下、敬称が略されているところがありますがご了承下さい

未良々:み 紫陽花:あ メイ:メ あたりいたる:い

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当日生では放送が見れなかった、残念

 

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この46歩から序盤一連に関しては是非未良々さん視点の動画をご覧いただきたい

私個人としては私が英春流であるという事を差し引いても、万能対応戦法(初手)はとても興味があります

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何流なのか上手く聞き取れなくて自信が無い

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飛車先を切られて穏やかに収めようとしても、横歩を一方的に掠め取られてあまり面白くないようだ(未良々さん放送より

 

△22同銀▲88銀△33銀

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元々の構想としてあったようだ(放送及び後日のツイッターより

 

△62銀▲77銀△74歩▲47銀△73桂▲58金

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もし飛車先の歩を交換できていると更に攻撃方法は増える、漫然と駒組みをするのは実に危険だと思わされる

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右に行くか左に行くかは、バランスの問題や主戦場がどこになりそうかで変わる

たとえ58金を指していても右へ行くパターンも存在する、ただ玉形は薄くなる

 

△32金▲36歩△63銀▲37桂

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このまま2筋に居座るなら隙は出来ない

 

△94歩▲25歩△14歩

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△81飛

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攻撃態勢を築かれて問題があるのかというと、そうでもないのかもしれないが

△62金

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△54銀▲79玉

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▲65同歩

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将棋ウォーズでも10切れなので、15分と言うのは長いということになる

大会やリアル対戦では15分が結構多いのだがこれは駒を動かす時間も含むところもあろう

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△56銀▲同歩

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▲33桂成

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▲38飛△46角成▲57銀打

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▲34同飛

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▲86歩

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▲57同金

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6分も残してると終盤のおまじないは中々効きづらい

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この局面から△87歩▲61金△57桂成▲51角△31玉▲33角成と進めた局面を検討してみたが、先手が間違えないと詰まないということが分かった

具体的には△88銀に▲同銀と取ると詰む(同金は詰まない

また、△69金▲同玉△64香で無理やり馬を33から動かすという凌ぎ方もあるようだ(先手勝勢は変わらない

 

△81飛

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清算後72飛52金には73桂もある

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△32銀

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感想戦

 み「紫陽花さんの(77)角打ちが厳しくて、そこから目をつぶってアクセル全開にした感じです」

あ「(51)角打ちを見落としてて、読みには入れてたつもりだったんですが」

 

鷺宮ローラン主催「自玉を見なかったのがみららっきー(未良々さん)の勝因かな」

 

△66馬▲57銀の後、△67銀と飛車を取りに行く手段が検討がされた

銀を手放すのが痛いのでそこまでいい順ではないが、縦横からの飛車の砲火も厳しく一局になる

 

18手目△64歩に変えて、△75歩▲同歩△65桂からの強襲も検討された

他、38手目△65銀に対して▲55銀とするりとかわす等

 

あ「63歩に、どっち(に金をかわすの)だったかなーと忘れました」

 

み「桂馬跳ねたら77角打たれて、これはちょっと悪かったかなと」

メ「44銀くらいでやっていくのかなと思ってました、踏み込んだなと」

あ「角打ち見えてるから、ここはもう」

メ「どうやっても角打ちは残るので」

あ「(銀)かわした方がよかったですか」

 

み「34歩が」

い「これ配信中も言ってましたけどすごい手、見習いたい」

み「指せるんだと」

あ「桂跳ねたら銀打たれるから仕方ないと」

 

鷺宮ローラン「▲35歩に△49銀はやりすぎ?」

以下、▲39飛△58銀成▲19飛△57成銀、一局

 

あ「51角打たれたらかわせばいいやって読みぬけてて、33見えてたら飛車で取るしかないってなったと思いますが」

メ「31玉、2秒ですからね」

 

メ「これを引っ張り出す未良々さんの勝負術がすごいところがあるなと思いました」

 

み「63歩が強いから、馬を作った後に私の飛車を完封するような指し回しが必要だったかなと

同意見である

 

△51角▲同飛△同金に、無視して△31玉とかわす手順は難解、大変という結論に

飛車を渡してしまうと先手玉がかなり危なくなっているのだ

そして先手は持ち駒が飛車と桂しかないため迫るのが難しい

 

あ「終盤力、まんまと引っかかったのでそういうところを読みきれる力を」

み「大会で居飛車をさすのは勇気がいったのと、個人的に桂馬をいっぱい使えたのでよかったです」

 

い「時間の使い方最初なれてないんで、これが慣れて来たら2回戦以降面白いんじゃないかなと思います」

 

記者所感

角換わりから激しい展開となった

初手の46歩が無ければ戦前は相振りになるかと予想していたが、46歩から未良々さんの思惑通りに角換わりへ

対する紫陽花さんは攻めのタイミングを見逃さず、65歩を仕掛けてペースをつかみ馬を作る

までは良かったが、その馬の活用ができなかったのは痛かった

結果的に薄い玉を63の楔を使っての挟み撃ちで食い破られることとなった

 

振り返ってみると

19馬の段階では確かに後手が微有利だったが、34飛時点で互角か先手やや優勢だったということになる

馬の適当な引き場所がないのだ(タイミングもない

時間をかけてもそこまで読んだかは分からないが、そういう意味で【35同歩が手拍子だった点がターニングポイントになった】のではないかと推測する

時間の使い方は難しく、かけたところで良い手が指せるとは限らない

直感ですぐに指した方が迷わずに済むこともある

が、まだ揺蕩っている段階で受け局面の手拍子は(お互い)時間が切迫してる時に留めた方がよいのかもしれない

指し手の棋風との兼ね合いがあるので、最後はバランスの問題だ(えらそうなことを言っている)

現在の成績

真澤・未良々 1勝

紫陽花・常盤台 1敗

次回

真澤千星 VS 未良々桂

11月29日(金)23時30分より!

乞うご期待