ほのえりは世界を救う

答えは得た――高坂絵里

V名人戦 第一期 観戦記 ~ V-A級第一局 Roi将士 VS 漣カユク ~

f:id:kisamoko:20200217210320j:plain

ついに、ⅤーA級が開幕です

 

名人戦、とは?

 V-A級はこれが開幕戦なので再掲しましょう

honoeri-chuchu.hatenablog.jp

 

 V-A級展望

A級は将棋ウォーズ二段以上の方が割り当てられています(多分

というか三段以上

B級よりも、わずかな実力差が大差になる可能性を秘めています、勿論得意戦法のかみ合いもあるのですが……

ここは四人しかいませんので、皆さんを確認してみましょう

 

◎漣カユク

純粋居飛車

振り飛車を許さない

対抗系は柔軟に差し回す、相居飛車の場合は最近は角換わりを多用している?

A級では唯一確実に居飛車を指す人

角換わりの研究力が実に高い

 

◎Roi将士

オールラウンダー

将棋解説動画の内容もオールラウンダーで隙がない

対抗系だと居飛車なら左美濃を、振り飛車ならKKSやダイレクト向かい飛車

角換わりなら45桂急戦や持久戦模様なら美濃に組むスタイル

少し悪くしても簡単に崩れないでついていく強さを持つ

 

◎七ツ星 北賽

麻雀系Vなのに将棋系Vを返り討ちにする実力者

振り飛車

自己紹介文の通り、捌き合いから熱いひりつくような終盤戦を展開しものにするスタイル

以前のV将棋最強決定戦ではカユク・(クオリアさん)・未良々桂を全員粉砕して優勝している

(振り穴でフルボッコにしている、棋譜内容的に後ろ二戦は圧倒してひりつく展開にはなっていなかった)

つまり、シンプルに、強い

 

当時の模様はこちらからどうぞ

https://www.youtube.com/watch?v=W4k0R331bsc

 

◎帝塚伶人

中飛車

上品そう(過去に動画があったんですが、そちらのチャンネルを一旦消して作り直した際に見れなくなってて確認が取れなかった)

 

振り飛車多いんですけど、これ下二人の激突は相振りになる……なるよね?

 

カユクVS下二人は確実に対抗系

カユクは一年半前に破れた北賽への解答を提示できるのか?

 

将士が下二人にどう対応するかがシリーズを分ける可能性が高い

第一局指し手、実況、解説

Roi将士

www.youtube.com

漣カユク

www.youtube.com

実況:真澤千星V名人

www.youtube.com

聞き手:すず白ラパニス

www.youtube.com

見所

そもそも戦形が何になるか

から勝負が始まる

角換わりならお互いがっぷり四つに

対抗系なら振り先によって模様が変わるだろう

将士の先手、選択権はかなり将士側にあるはず

アーカイブ

実況中継

www.youtube.com

 

カユク視点

https://www.youtube.com/watch?v=8uSl0ZrxTF8

 

Roi視点

www.youtube.com

 

観戦記

V-A級の棋譜にコメントをつけるなど恐れ多いことではあるが、81道場初段の実力で何とか胡散臭くまとめあげることに成功した

 

略称

Roi将士:将 漣カユク:カ 真澤千星:千 すず白ラパニス:ラ

 

△85歩▲77角

△42玉

△32玉▲77銀△14歩

▲28玉△63銀

▲74歩△同銀

△62金

▲74銀

△同金

▲25同金

▲43成桂△22玉

△同飛成

▲同香△13歩

(入れない詰みは、23銀同玉15桂14玉23銀まで)

△14玉

 

 

感想戦

千「勝負どころはどこでしたか?」

カ「正直序盤で負けたなと思いましたけど」

 

カ「もう21手目くらいまで戻らないとだめですわ」

 

カ「銀冠に組もうと思ったら、相手が美濃で攻めてきたんで囲い合う展開にならなかったのが苦しかった」

 

千「94歩がちょっとね」

カ「94歩の変わりにまだ23桂(33桂?)とか跳ねてるほうが絶対よかった」

 

千「46角の対処

カ「75歩同歩同銀の後の飛車寄りが見えてなかった」

千「75歩打つのまずいですよって言ってたら打ったから」

カ「歩切れも終盤かなり効いてきて

 

将「28銀打たれたあたりがちょっと」

千「55角先に打つと53龍が大変で」

将「それは考えてました」

 

千「(28銀打ったところは)元気出てたでしょ?」

カ「そうねぇ」

 

千「(45桂に対して)24歩素晴らしい、私一秒も読んでなかったですけど」

カ「52金さしたら絶対だめだと思った」

将「52金指されたら24にぶち込もうと思ってた」

千「(52金に対して)24にぶち込んだら52金が生きてくる(41玉と脱出できるので)

千「二人の読みがかみ合ってた感じですね、見た目以上にこの盤面は大差」

 

カ「33桂跳ねてないのがずっと痛かったんですよ」

 

千「戦形はKKSでしたけど、これは将士さん決めてきた感じ?」

将「そうですね」

カ「今回読まずに全く対策してなかった戦形で、三間か中飛車か角換わりになると思ってたんですよ」

将「絶対振り飛車指そうかなと思ってて、最近ちょっと角交換研究してたのでちょっと当ててみようかなと」

カ「二手損で交換してくるとは思わなかった

将「カユクさんはクエストとかでも居飛車穴熊されてることが多くて、角交換でするかシステム的に指そうかで

カ「三間でも中飛車でも穴熊にしてた」

 

将「14歩同玉のとき詰むのか実はわかってなかった」

多分1分使えば読めたと思いますが……

 

カ「端を攻めて(将士さんの)時間を使いきらせたのはよかったかなと」

 

将「67馬じゃなくて67龍から来てたら馬残って39馬とか来られるの怖かった」

カ「流石に飛車渡したら詰まない?」

即は詰まないが、ほぼ必至にされる

また、33からばらされると王手馬で馬を抜かれて終わるようだ

 

74銀に84飛と浮くのはどうかという話

千「75銀で」

カ「……無理ですね」

カ「陣形で負けてるから普通に交換したら厳しい」

 

将「端攻めとかヤメテよー」

カ「振り飛車やめろよー」

カ「居飛車指してくれたらもう勝ち負けとかいいってなる」(ほんとぉ?)

 

記者所感

踏み込みと言うのは、相手を混乱させる

KKSを対策していなかったカユク陣が整う前に、46角と据えて勢い襲い掛かった将士が一本リードをしてそのまま逃げ切る形となった

 

しかしそれだけで勝てないのが将棋と言うもので、カユクの55角王手龍を絡めた端攻めは非常に先手を悩ませた

そこを王手龍をかけさせることで逆に局面をすっきりさせるという発想ができるのがA級のA級たる所以か、将士が強い故か

(勿論26金による端の逆襲を選択したから一貫させたということなのだが)

 

33角と冷静に受けていれば、もう少しゆっくり進行した可能性もある

46角を打つのは、手として存在するとはいえ先に手放すのだから勇気がいる

陣形の整わない後手を心理的にも揺さぶった見事な着手だったのではないだろうか?

 

各種リンク

ローランさんによる観戦記

note.com

 

名人戦公式ツイッター

twitter.com

 

V-C級第一局、凪なぎささんの自戦記

www.pixiv.net

 

観戦記(自戦記)増えるの嬉しいね!

勿論負担にならない程度に、指す方が将棋はダイジ、見つめなおすのも楽しいけど

 

今後の対局スケジュール

2月23日(日)20時~:V-C級第三局 すず白ラパニス VS はいらいと

は終了しました

 

2月24日(月)20時~:V-B級第三局 鮫島フウロ VS 未良々桂

こちら明日になります

 

次局

上記の通り

余談

ぴよ将棋によりコメント編集と画像貼り付けもいいのだが、何かもっと見やすいスライド形式とか作れたらいいんだけどなぁ…と思うのであった

将棋ioは便利で見やすくはあるが、他の情報を付与するのが難しいのでメリットデメリットが存在する

何かいい方法がないものか

編集後kifファイルをアップローダーに上げとくのも手なのですが