これまでのあらすじ
結果発表ぉおおお!
これで、将棋ウォーズ1級で漢検1級と名乗ることができますね!
クエストの詰めチャレは三段
完走した感想
正直受かってるのを見た瞬間思ったことは
(もっと点取れたらよかったな……?)
でした
前回記事を読まれた方は分かると思いますが、自己採点165OR163でやきもきするくらいなら初めから175取れてれば問題なかったのです
そもそもミリリットルとか間違えなくても良かったんですよ
はっ
リピーターの皆さんが、なぜ受かったのに何度も受験されているのかというのが良く分かりましてございますわ~
合格してしまったので速報では得点が分からないのですが、恐らく自己採からは変わらないのかなと考えています(臑脛骭問題は除く)
ということは漢字書き間違いを徹底的に注意した甲斐があったみたいです
ほんとは合否判定サービスに番号入れるのが怖かった
さて
前回の公約通り、ここからは私が1級に合格するために何をやってきたのか+それらによってどういう効果があったのか・期待されるのかについて纏めたいと思います
本題
西暦2021年現在の漢検1級に合格するためになんとなく必要そうなもの
前置き
ずっとこれを書きたかった
なぜなのかと言いますと
【漢検一級 合格 本】みたいなワードのGoogle検索上位は平成二十八年度(2016年度)以前に作られたブログで占められており現行に全く即してないからです
それらの内容が間違っているのではなく、急激に難化した平成二十九年度以降の難易度にそぐわないということです
それを信じて勉強するのもまた一つの試練なのですが、その状態で受けてしまったら酷い目に遭うのは必至
それから勉強法を模索するのでは、車輪の再発明をするような感じで勿体ないという話
無駄な苦労はかける時間のある人のやることで、時間無いならさっさと教えて貰ったほうが良いのですよ
今回合格しましたので、書く資格を得たと思い筆を執ることにしました
……いつも執ってるのでは?
初学者オススメ
ここで言う初学者=準1級合格者
◎漢検分野別精選演習1級
とりあえずやって損はない一冊、最初はこれ
1級ってどういうレベルなのかな? というのを感じるための本に仕上がって
仕上がって……
仕上がってはいない
いない
いないけど、この本から初めて準1との差を感じた方がいい
最終的には、これに載っている漢字や読みは絶対取りこぼしてはならないことに気づくだろう
※註
この本が導入として役に立つのは、(20)00年代の過去問から多くピックアップされて掲載されているからである
2013年発行から大きく改訂されてないので、2021年の現在の難度に中々ついていけない
とはいえ基礎的な部分が多いので取っ掛かりとして大事、慣れてしまったら見直さなくて良いだろう
この後も度々このことに言及するが、本家の漢検の本ですら改訂が余り出来ていないのだから他の出版社の本が大きく内容を改訂するのは難しいという話がある……
◎新星出版社 頻出度順漢字検定1級合格!問題集
精選と一緒にやるならこれ
問題ジャンル別の順番に勉強しやすい
漢検の過去問もちょこちょこ取り込んでるので、後の勉強の時に絡んでくるから大事
個人的に高橋書店のアレよりはこっちの方がいいと思う
何より、売りが「年度改訂しているシリーズは本シリーズだけ」
結構重要、それでもやっぱり最近の難度には追いつけていない
※補足
理由はある
最近の難度と言ってもそれは難しい問題が難しいというだけであって、基礎がしっかりしていなければすべてが難しいだけなのである
なので合格学習本はあまりにニッチな問題を出しづらい、それに取っ掛かりになるための本が難しすぎたら皆パンクしてしまう、そして売れない
なので、ある程度のレベルの問題にたまに難しめの問題を混ぜ込むような形で落ち着けるのがある種の狙いになっているというわけ
それ以上は個人の努力でどうぞとなるのです
むしろ毎年改訂してくれる新星出版さんはすごいと思うよ、担当して下さってる方のやる気があるということ
◎新星出版社 漢字検定1級本試験型問題集
上の二冊を回転させてそこそこ知識がついたなと思ったら挑む
1回目は点数を気にしないこと
2周ループすれば問題と解答とその順番くらいは丸暗記できるはずなので、自信がつく
190点とか出せるようになると何だかいけるんじゃないかという気になる(気になるだけで全く力は足りない
出てくる問題の順番まで覚えちゃったら力がつかないのでは?
NO、順番まで覚えて構わない
最終的に頭にしみつけばそれで問題はない
語や文字のつながりは後から勝手についてくる、というかそれを駆使しないとどだい覚えきれない
そもそも熟語の背景やら文字の成り立ちや意味合いやら故事やら歴史やらに興味がなければ、1級に挑むなんてことを人はしないと思う……思わない?
○成美堂出版 本試験型 漢字検定1級問題集
時間があればこっちもやれたらやりたい、なければ上だけ
やはり1回目は点数を気にしないこと
2回やれば大体覚えられるはず
※補足
問題集としてこっちも悪くはない、問題レベルはこっちの方がいいのかもしれない回もあるがどっこいどっこい
数をこなしたいなら両方やるのがベスト
ただ、年度が新しくなったとしても中身はほとんど変わってないというのはしょうがないのでそこは余り深く突っ込んではいけないところだ
中級者オススメ
ここで言う中級者=初学者レベルを軽く捻れるようになった人のこと
軽くとは?
具体的には本試験型問題集の問題を、190点くらい余裕でたたきだせるくらい
準1を通っている方なら割とすぐです
★漢検1級過去問
さて、ここが重要です
過去問を解かないとやはり漢検は攻略できません
漢検1/準1級過去問題集
は前年度分しか本屋には売られていないしAmazonで遡っても数年前くらいが関の山
古本屋で探すのは手ですがもう一つ別の手があります
利用してみましょう、やり方は
ここを参照のこと
なんと、ちゃんと勉強に使うので大手を振って資料請求可能です(1/2ルールを間違えないようにしよう)
面白いし折角なので、平成11年度〜の分をとっちゃうといいでしょう
問題形式古いけど面白い問題もいっぱいあるよ
(平成6〜9年の問題を取ることはちょっとできなくなったみたいです、本の形式が違うため)
ただし、しょっちゅう借り出されてしまっているので何とか間隙を縫って請求することをお勧めします
で
時間があれば全部できますが無ければ直近10年分を重点的に、30回分もありますので十分ボリューミィ
この辺りからはしっかりタイムを測ってやっていきましょう
二周やれば、大体過去問の位置から答えから鬼問の暗記まで大体なんとかなるはずです(平成29年度以降を除く
◎漢検四字熟語辞典
優先度高めです
漢検1級の200点のうち、四字熟語は30点を占めます
更に故事成語も無理矢理四字熟語にして載せてるケースが多いため(正確に言うと元は漢文なので四文字切り出せば四字熟語になる)、実質45〜50点のパワーを秘めた辞典になります
こんなの出るの? という問いを投げかけたくなるものも大体出ます
学習方法は全部書くのが多分手っ取り早い……(分からないやつは意味も添えて)
※補足
漢検の四字熟語辞典に載っているものが漢検1級のテスト範囲である、というわけではありません
漢検には1級配当漢字の制限はありますがそれ以外はまあない
この問題は、2020年度第三回(第二回)で登場した「裏急後重」でも明らかです
あの問題がいいのかどうかはともかくとして
なので過信してはいけませんし、そもそも四字熟語というものの出題範囲なんてどこまでいっても定まらないでしょう
が、逆に考えましょう
この本に載ってる奴は出ても文句は言えない(配当外漢字使用のものは除く)
○漢検漢字辞典
優先度中です、最悪無くても何とかならなくはないです
こいつの見出し語を全部ノートに書き出せるのなら、その腕力と根気で合格まで一直線でしょう
……
しかしそれは時間が……となった場合はとにかくぱらぱら見るのが吉
知識を広げるのと、アホみたいな(取り消し)見たことも聞いたこともない熟字訓当て字に触れておくのにベストです
とにかくこの1級、広汎な知識がいる
※註
私はこれで『厳器』を見て、2020年10月回で「これ辞典で見た!」となりました
やったね☆
読みを忘れてて書けませんでした
上級者オススメ
ここで言う上級者=ここまでを済ませたor150点近くまで行ってるけど後ひと押しが足りない方
ここまでで合格してれば世話はないんだなぁ ……
★★★漢検1級模擬試験倉庫さん
漢検1級挑戦者が崇めるべき聖人の一柱
大量の模擬試験、分野別特訓問題、早見表、初心者向け問題
そして何より試験直前模試
ありとあらゆる資料が役に立ちます(リピーター向けは一旦除く)
模擬試験は一度やってみると、とんでもなく精神を削られますが勉強になります
更に新しい知識を仕入れることで自信を深めましょう、ここまで勉強してきても模試の一回目は140点台とか叩くこともありえます
2回やるか、間違えたところを書き出して頭に叩き込むのが吉
分野別特訓では対類、語彙選択、四字熟語を抑えたいですね
とにかくこれを使って知識を更に深め、悪の漢検協会を打ち破りましょう
★★志を同じくする仲間
Twitterで検索すればたくさんの……
たくさん?
言うほど多くはないけど、そこそこの仲間がいます
彼らの勉強方法を取り込んだり、リピーター勢が奉仕と提撕と啓迪の精神で出してくださる問題を解きましょう
特にリピーターの方々の教えは大変貴重です
コロナ下ですが勉強会なども開催されていますので、そういうのへの参加に抵抗がない方はそちらもよいと思います
後、やはり模擬試験を作ってくださる方がいらっしゃるのでDLして解くのがヨシ
一人ひとり全員ご紹介したいのですが今後も常にやってるとは限らないので割愛、合う方を自分で探すのが良いでしょう
試験結果とかを呟いたらサーチして飛んでいく人もいるので、呟いてみるのが早いかも?
勝手に師と仰ぐ方の一角
全体的な学習の仕方
Anki
結局つかいこなせなかった……記憶学習用のアプリですね、カードを登録すると適当なタイミングで確認をしてくれるやつです
正解不正解で次の確認までの時間が決まり覚えたやつはどんどんサイクルが遠くなっていくという便利な子
問題はカードを登録するという作業がめんどくさかった、そこが問題なければ非常に有用だと思います
ノートに書く
原始的かつ単純明快かつ最も効きます
理由は、結局最終的に試験では書かなければいけないからです
あやふやな形で漢字を覚えてると痛い目に遭いますよ、私のように!
自己採点から7点も下がるんでしょ! 私のように!
三豕を笑えないねぃ
書く、見る、覚えるはやっぱり三点セットとして中々優秀です
そりゃあカードに打ち込むのもそれはそれで現代的で素早くシステマチックではあるのですが、体動かすのも悪いこっちゃあないって話ですよ
時間とやる気が許すなら両方使うのがベスト
試験問題を解くとき
45分で解くようにしていました
理由は、本番環境の60分はのんびり環境の45分くらいだと考えているからです
本番60分は緊張などによってまともに60分動きません、色んな確認や見直しや綺麗に文字を書くなどの要因から絶対的に普段より時間がかかります
ゆえに、45分で解く
緊張感なんか持たないのではなから早く解けるようにしておけばいいって寸法です
▲故事への造詣を深める
これは自由、フリーダム
私はそもそも春秋への憧れが強いので、その辺りに関してはやはりありがたかったです
逆に江戸後期~明治大正の文章題を出されると知識力の無さから吹き飛ばされます(別に問題を解く上では障害になるわけではない)
どこまで押さえるのかというのはまあ本筋から外れてもそれは勉強なりというところで
背景を知っていると漫然と覚えるよりはやっぱり楽しいよねって話
特に『春秋』、『戦国策』、『淮南子』、儒家道家墨家にまつわる話はおさえておくとよいかとは思ったりします
三国志は皆好きだからいいや(正史派)
この際FGOでもいい(掎角が問題で出たことがあるため)
後は『蒙求』とか……なんでしょうかね、こいつは私読んだことが無いのですが
江戸時代が発祥の成語は結構難しいんですよねこれが
春秋左氏伝について語り合う会を……(不勉強なので参加できない
植物、虫、鳥獣、魚介類、地名
ただただ合格することを目指すのなら
好きなら頑張って、やらないなら割り切りましょう
当て字熟字訓全部解けるために割く労力は多大すぎて辛いので……
後、やっぱり視覚と連動させて覚えたほうがいいのではと思います
私は植物や虫や魚介類を見るのが苦手ので、とても苦労しました
とても苦労しました!
あいつらナゾナゾ大会かってなる
植物の方で、漢方薬……というか漢名と和名をリンクさせるのは理屈ではなく暗記です
こいつだけはショウガナイヨ
最後に
受かって、受かってて良かった……
本当にご指導いただいた皆さんありがとうございました
改めて深くお礼申し上げます
神に感謝
またちょっと(1回くらい)間をおいてリピーターとして挑戦したいと思います、その時はまたよろしくお願いします
あ、合格記念配信するので近々告知します