第一回記事
告知
今週末、3月5日(土)13時~
— 如月モコナ@舌端月旦(honoerist) (@kisamoko3) 2022年2月28日
どうぶつしょうぎ大会を行います!
【重要】参加資格は特にありません【重要】
配信チャット欄にコメできればOK
ご参加お待ちしてます
【桑名七盤勝負Vtuber支部主催】どうぶつしょうぎトーナメント(公人直人&如月モコナ) https://t.co/gqtFQw0TZk @YouTubeより
参加応募はこちらから
多分、当日開始前まで間に合いますよ~
配信枠予定地:3月5日(土)13時~
どうぶつしょうぎとの向き合い方
後手番が必勝
こちらのページにある通り、というか有名な話ですが最善手を指し続ければ後手番が必ず勝ちます
最長78手です
最長78手で
後手番が
必勝
じゃあもうジャンケンで後手取った方が勝ちでいいじゃない
というかジャンケンでいいのでは??
最善手を指し続ければ……
最善手を指し続ければ、です
ところで皆さんは最善手を指し続けられますか?
78手という手数は一見短く見えますが、これは一つの分岐にすぎません
頻出重要局面の数が20個くらいあり、それぞれに細かい変化が紐づいています
それらの変化の中には一手バッタリのトラップもたくさん存在しているというのが現実です
そもそも
狭い対称形のどうぶつしょうぎでは、一手間違えたら先後の立場が一瞬で入れ替わるのです
なので
「後手必勝~」と後手を引いてピクニック気分で指していたら
高段者によってたやすく轢殺されます
『後手必勝』という言葉だけが独り歩きしていますが、必勝しようと思ってもそう簡単にできるもんじゃないのだぞッ☆ミ
心構え
後手を引いた:
よし、間違えずに勝つぞ~
先手があれそれ色んな手を使ってくるけど
知ってるなら知ってる通りに、知らないので来たら知ってる局面に持ち込めるように指していくぞ
先手を引いた:
インチキ
専門用語では(先手)マクリといいます
後手に何かしら間違ってもらって、どうにかして勝つか引き分けに持ち込む
先手番を引いたら、引き分けに持ち込むというのも重要になります
必敗が千日手になったんだから、もうその時点で勝ったも同然です
どうぶつしょうぎとの向き合い方(モコナの場合)
例えばこういうこともあります
6回連続先手引いてる画像
悪夢ですね
どうしようもありません、どうしようもないのです
最長で11回連続先手引いたことがあります
もちろん8回連続後手引いたこともあります
我々がやっているのは、先手がチョキ、後手がグーの限定じゃんけんです
ただし……
こういうことも時にはできるジャンケンだ、という認識で遊んでいます
勝てないという理不尽を打破した瞬間の楽しさ
負けられないという綱渡りの緊張を突破した瞬間の安堵
スリルなくしてなんのゲーム
序盤の重要な分岐
いい加減精神的な話は飽きてきたと思いますので、そろそろ盤の方を動かしましょう
私が飽きた
本当はどうぶつしょうぎにおける基本的な考え方とテクニックを説明してからの方がいいような気もするが、盤面を見せたい
さて、どうぶつしょうぎは初期配置から最初にできることが限られていますので序盤を大別することができます
そのうち意味のありそうなものをピックアップしてみましょう
どうぶつしょうぎは、先手が工夫しないといけないので先手側が変化することになります
ゆえに、先手側目線で局面や戦法を話すことになります
初手
①ひよこを取る
最初からぶつかってんだから取ったらいいじゃない、というのはごもっとも
取ればいいのだよ取れば
②きりんを前に出す
最初からコマを取るのもなんだから、きりんを動かしてみよう
さて、この二つはたいして差がないように見えるが進めると全く違う展開を生む
③ライオンが前に出る
初手はこの3パターン(4手)だけである
ライオン上りをまとめた理由は簡単で、どちらを指してもすぐに合流するからだ
さて、初手は紹介し終えました
いちいち手順を書いていくのもあれなのでここからは駆け足に重要な分岐の部分を画像でピックアップしていきます
手順はあまり記さないので、各自盤面で動かしてみてください
スマホなら、どうぶつしょうぎウォーズ、どうぶつしょうぎ(公式)アプリもありますよ
重要分岐
ぞう冠
初手①からお互いにぞうを前に出し合って、後手がきりんを上げてきた形
これがどうぶつしょうぎ序盤基本形二つのうちの一つであるぞう冠です
ここからいくつかに分岐していきます
分岐する前に……
B2ひよこ同ぞうB3ひよこ、と打ってしまうパターンもなくはないです(上図)
ただし、すぐ先手の負けで終わります
よく見てみると先手は初期配置に戻ってしまい、後手だけ持ちゴマのひよこが増えているということで後手が悪いはずがありません
そのあたりの考え方はある程度将棋と一致すると思ってください
さて、図1から進めてみましょう
まず、とりあえず取れるきりんを取ってみた方から見てみます
図1から、B2ぞう同ライオンB3きりんと進めた局面です
取れるきりんを取って、そのきりんを防御のためにB3に打ちました
……なんで打ったのかって?
打たないと死ぬからです
仮にひよこで代用してみましょう
詰みが発生しており、この後最長11手で先手は負けてしまいます
ごくまれに発生します
手順については知っている人は知っててください
考えたい人は考えてみてください
早く知りたい人はあにはいでチェックしてください
続けます
俗にいう最長定跡ルートです
図4からC2ぞうB2きりん同らいおんA3ぞうと先手が打ったところ
ここからも変化はたくさんありますがとりあえずここまでにしておきましょう
一つの基本局面ですので是非覚えておいてください
図4からはもう一つ基本局面があります
名前は決まってませんが、ぞう無双定跡とか呼ばれてます
図4からC2ぞうA3ひよことした局面です
こちらも様々な変化があるため、極めて重要な基本局面になります
覚えて帰ってみてください
翻って、図1で先手がきりんを取らないという手も考えられます
二種類の指し手が考えられると思います
卑屈にひよこをA4に打ってみました
これもまた分岐ルートの一つで、控えのひよこ定跡と呼ばれております
重要な基本局面であり、ここから2種類のルートに分岐します
もう一つ考えられます
図1から、C3きりんと真似っこしてみました
ぞうきりん定跡と呼んでいる人もいるみたいですが、特に呼称は定着していないようです
便宜上ぞうきりん定跡と呼びます
この局面からはここまでとは違った形の分岐が発生し、特有の筋もあるため覚える必要があります
とりあえずこの形が存在することだけ覚えておいてください
ここまでがぞう冠スタートからの各種基本形です
次に
きりんの翼
お前がきりんを上げたのなら、私もきりんを上げようではないか
というやってみたらこちらの図になります
これが序盤基本形の二つ目、きりんの翼です
やたらかっこいい名前だな……??
今なんで真似をしたんだと思った方もいるでしょう
代わりにひよこ取ったらどうなるのか見てみましょう
初手から、C3きりんB3ひよこ同ぞう、と進んだ局面が図10
なんか、先手の駒だけ前に進んでませんか?
そうです、この状況は先手の駒だけが前に進んでいて後手は逆に何も進んでません
狭い盤面で上部圧迫・押し返しをしていくのがどうぶつしょうぎの一般的な方針
この瞬間先手と後手は入れ替わっています(つまり先手が必勝の側になっている)
細かいことは明日の前半の私が書いてくれますよ
というわけで、こうしてはいけないという例を示したので図9からの分岐を見ていきましょう
図9から、C4ぞうB3ひよこ同ぞうB2ぞうと進んだのが図11
これ、図1と一緒やん!
一緒です、ぞう冠です
どうぶつしょうぎでは、めぐりめぐって別の定跡と合流することが多々あります
こいつはたった4手くらいの違いで戻ってきました、お帰りなさい
じゃあきりんの翼って意味ないんかい?
そういうわけではありません
別のルート選択が大きく分けて2通りあります
図9からB2ひよこ同ぞうB3きりん、としたのが図12
きりんを右から左に振るのはさながら振り飛車ということで、沙久耶さんは振りきりん定跡と呼んでいます
(私や防弾チョッキさん等は途中の経過をすっ飛ばして後に出てくる形から「ぞう階段」と呼んでます)
非常に重要な定跡です、変化にも富んでおりハメ手も多数存在するので確実に覚えていないといけません
変化とかめんどくさい方は、この形があるよというのだけ覚えたらいいと思います
控えのひよこ定跡からこちらに即合流するパターンや、ぞう冠からこっちに移行するパターンもあるので結局覚えるしかないです
次が最後です
図9からC4らいおんと寄ってみた
これが穴ライオン定跡です
一見何やってんだっていう手に見えますが、実はこいつが曲者の分岐
通常ルートだと一手バッタリの罠が2か所仕掛けられてます
別ルートでも怪しくされる手段がいくつも存在しており、ある程度覚えておかないとひどい目にあったりするので注意
以上が序盤の重要な分岐局面の一覧になります
こういうのがあるんだーくらいの認識でいいです
おまけ
B2ひよこに後手が同らいおんと応じた形
実は、この瞬間先後が入れ替わってます
なのでこの形は基本的に後手が得になりません
なぜひっくり返るかというと、二段目に出てきたライオンは先手のぞうやきりんが前に出てきたときまたB1に戻る手が必要だからです
ということは、一手遅れることになり先後が入れ替わるという理屈です
つまり、後手番でこう指すのはよした方がいいよって話です
次回(明日)
どうぶつしょうぎの考え方、および、どうぶつしょうぎを学習する方法について話そうかと思います
簡単に勝てる方法はどこ?
明日へ続く!
余談
上位勢(現在のどうぶつしょうぎウォーズ四段~三段上位勢)はもはや相手のミスをいかに誘うかみたいな戦いに変わっています
もちろん常々先手でのマクリに磨きをかけている方もいらっしゃいますが
なんというか相手が知らなさそうなのをぶち当てて、万が一当たりを引けたらワンチャンスあるかもしれないけどないかもしれない……
みたいな感覚です
相手の癖とかもだんだん見えてくる
流行の巡りが分かると対処すればいい
マンネリ……
離れるプレイヤー……!
行き詰まりを打破するのは新しい風
すなわち、新しい人材!
新規プレイヤーをお待ちしております
当店は誰でもウェルカム