前回
ちょっと記事が10日以上吹っ飛んでしまった、何か書いとけばよかったですね
ところで
2級になりました、ヤッタネ
V-B級第七局
指し手、実況聞き手
Unferth
鮫島フウロ
実況:未良々桂
聞き手:すず白ラパニス
ラパニスさんのヘッダー前からそれでしたっけ???
見所
初日の出たUnferthと、メイみららに相振りで破れたフウロの一局
ここまでの将棋とは違う相手にフウロがどう襲い掛かるか
前回ひとし先輩対策を決めたUnferthの今回の対策は
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みららさんの放送のカードが出るようになって安心
観戦記(ダイジェスト版)
とはいえ、48銀は39角を防いでおり役に立っていないわけではない
KENTOちゃんと検討
◎序盤の落とし穴
よく考えるとここで仕掛けることが可能である
仕掛けるというより圧迫
34飛以外にまともに飛車先を受けられない
金をグイグイ、と進めていくと相手が石田になっていないのに棒金が決まっているという奇妙な光景になる
後手に手が無いわけではないが、精神的に辛い
◎45歩に変わる手
つまり、後手からの45歩仕掛けに対応しておくということ
◎44歩と打っていたら?
当然右上の如く進行して次の局面
何か凄く綺麗に決まっているようで、意外と差が大きくはつかない
12飛の逃げが後手の頑張り、64角からの反撃があり……
意外と難しいのだ、先手が少しでもまごつけば一瞬でひっくり返りそうである
◎64角に対して
こういう受け方もあったか
◎一直線に行くと
流石に無理ですね
ところが逆にこのシーンになると
引いておけば後手から有力な攻めが少なく、次に銀が殺されないように23歩を打たねばならないのだから大変なわけで
桂馬に紐がついているかどうかで大違い
◎58竜の対処
やはりローラン氏お勧めの69銀であった
単純に引いてしまうと金を取られて後手大変、暴れる展開も余り面白くないようだ
◎最後に
ここでも銀を打って粘る手があった
それでもジリ貧になりそうだが
普通に銀を取ったほうが早かったですね
56銀と打たないと王手角取りや55銀が受からないので
記者所感
Unferthが用意した対策で序盤を優位に進めたが、角交換から若干受けに回ったところをフウロが見逃さなかったという展開
局後にコメントで確認したところ、Unferth的には厚みで押さえこむ感覚はなかったようであくまでフウロの三間の攻めを封じるためだったとのこと
若干攻撃ビジョンが足りなかったのではないか、という感想を抱いた
フウロは角交換から、相手の手にあわせたカウンターや飛車回りを決めたのが流石
最後の寄せは非常に綺麗な流れであった
V-B級第八局
指し手、実況聞き手
常盤台メイ
未良々桂
実況:真澤千星V名人
聞き手:雨宮エイスリン
見所
本局がⅤ-B級の頂上決戦である(規定により、メイが勝った場合メイのB級首位が確定)
また、主催者同士の対決でもある
プレシーズンマッチでも激戦だった二人がどういう将棋を見せるのか
今回はすべて振り飛車と決めているみらら、ということは戦形は当然相振り飛車になるはずだ
メイの相振り研究の牙城を打ち抜くことができるのか
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観戦記(ダイジェスト版)
KENTOちゃんと検討
◎別に56角で将棋が終わるわけではないけれど
どうやら先に打っておいたほうが良かったらしい
こちらの方が直接的に見えるが、銀と一緒に受けられる分マシなのかもしれない
ちゃんと受けよう!
◎35歩と仕掛けてみたかったところ
え、仕掛けてもそんなによくはなかったのか……
端も使ってがんばるしかないようだが、反動で後手陣が崩壊する恐れがある(香車を渡すとやはり56角~ロケット設置)
◎完封とはげに難しきものなり
確かに銀を引かれて見ると
やれることがないですね、これはきつい
記者所感
相振りは怖い
何気ない序盤の駒組の中に潜む罠に注意していきたい、一歩でもリードされるとかなり取り返しがつかない
そしてメイの磐石の指し手にさらに磨きがかかったように感じられた
みららは角銀交換から様々な反撃を試みたものの、それを寄せ付けない指し回しをされてはどうしようもない
優勢を築いたらこう勝勢するものだ、というのを学べる一局であった
メイはこれで次回開催時のA級入りということになる
V-C級第七局
指し手、実況聞き手
はいらいと
歩(ふ)
実況:常盤台メイ
聞き手:すず白ラパニス
見所
一勝挙げた歩が勢いに乗って連勝するか
はいらいとが初日を出すか
戦形がどうなるかというのは予測がつかないので、事前準備無しで見るのも一興だろう
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観戦記(ダイジェスト版)
スーパーマンだ!
KENTOちゃんと検討
◎無敵囲いは無敵だから無敵囲いである
意外と評価値は悪くないのだから面白い
◎せめてがんばるなら
12歩だったようだ
いや、もう辛いのだが
◎最後の局面
やはり22香だろう
そこから48飛19角成44歩46歩43銀同金同歩成同飛と進めて下の図
こんな決まり方をしてしまったら、決めた方は大変気持ち良いだろう
受けた方もさっぱりするかもしれない
記者所感
右四間左美濃にしっかり組んだ歩が、素端角への攻撃と玉を睨んだ角とを連携させた巧みな攻めで一瞬で勝利をもぎ取った
はいらいとは、あわせて四筋に振ったのが若干攻撃の遅れに繋がった(端攻めが間に合った)
最初に決めた作戦を貫徹して見るのもよいかもしれない
V-B級第九局
指し手、実況聞き手
ひとし先輩
鮫島フウロ
実況:真澤千星V名人
聞き手:Unferth
見所
有袋類 VS 鮫
大決戦が今、始まる
見た目も鮫映画的にもひとし先輩が不利に思えるが、端角中飛車の力で頑張っていただきたい
戦形は中飛車VS三間になることだけは間違いない
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観戦記(ダイジェスト版)
KENTOちゃんと検討
◎序盤の分かれ
銀を斜めに上がって受けるべきである
受けない場合(下)と比べてみよう
そりゃあそうだよね
◎45銀と出た時点で
14飛と総攻撃を仕掛けて問題なかった
この点は非常に重要だと思う
一見先手の攻めは枚数が足りていて、放っておけないように思えるが……
上に書いたように、44角出を消す狙いがこの45銀にはあった事を思い出してみよう
44角は確かに17地点への応援でもあるのだが
逆に53地点の防御にも利いているというわけだ
指している最中に思いつくのは難しいので、こういう時に覚えておくといつかの役に立つかもしれない
(中飛車に対して)『足りているようで実は足りていなかった』、という攻防一体の手を演出できれば相手は意気消沈することだろう
◎17玉
受けの好手、17玉
顔面受けが利く時がある、実際は受けきれないのだが歩の枚数が変わってくるため展開が全く変わる
◎17歩打? 18歩打?
14飛の方が分かりやすい
理由は、先手の歩切れ
これがあるから、さっきの17玉受けが重要だったのである
◎28角の弾きは絶対
ひとし先輩お見事
◎中央にパワーを集めて!
端からの攻めは確かに怖いが、中央にパワーを集めてやる方がよい
香・桂を集めていくと後手も駒投入で受けざるを得ないので、結果的に端の攻撃は無くなるからだ
攻撃が防御にもなる
この辺りの呼吸はとても重要であり、とても難しい
◎後手の応手は難しい
「82に打たれたくないなら、82を埋めておけばいいじゃない」
というのは正しいが、人間がこの手を指すのは流石に難しい
◎55歩をどっちでとればよかった?
私も生中継を見ていたときの第一感は飛車で取るだった
なぜ?
それは角で取ると、角が前に出てしまうため当てられたときに後手を引いて厄介なことになるからだ
この攻めの最後の頼みは28にいる角
切り札は先に見せるな
それはともかくとして、55飛は65飛で桂馬が復活するので大きい
勿論それを無視して桂を取ってくるのなら85の桂が抜けてしまうのだから一緒という話だ
◎最後の勝負
ここはローラン氏のnoteを参照いただいたほうが早いだろう
こうなると凄く難しいことになる
第三ラウンド開幕、大変大変
◎意外とこの辺りでも差がついていない
本当なのだろうか?
53竜で後手問題ないと言われて、後手が53竜を指せるのかと言うと(一分将棋では)無理でしょう
一体全体何が何やら
KENTOちゃんは香車を取れればチャンスがあると言いたいようだ
これらの評価値群が示すことはただ一つ
「先手は入玉狙いにシフトしろ」、である
確かにそれは勝つチャンスがあるだろう
といってもねぇ……
記者所感
大熱戦であった
B・C級においては最大手数だと思われる(ラパニスVSえしゅぞ~戦より長いはず)
上のKENTOの評価値を見れば分かるように二転三転、どちらも勝つチャンスがあったのだ
ひとし先輩の粘り腰、受けた28角が攻撃に転ずるところは見事であったし
それらを跳ね返し続けたフウロの、最後の桂馬を使った鮮やかな攻めも見事であった
相振りは難しい、攻防の流れがはっきりしやすいので
次回
そろそろ溜まっているV-A級を書いていきたいと考えている
もしかすると有志に意見をお尋ねするかもしれない、そのときはよろしくお願いします