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果たしてV名人真澤千星に挑むのは誰になるのか
対局者等
川山一誠
ヒナちゃん
ヒナちゃんチャンネルやでー
中継・聞き手
実況がローランさんで聞き手が熊田さんだったのですが、下記の棋譜コメでは逆になっていました、ここに訂正いたします
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[GBE]【第2期 #V名人戦】挑戦者決定T 決勝戦 ヒナちゃん VS 川山一誠【中継配信】
観戦記
感想
両者の工夫が随所に見られる対局でした
手の内を知られているというのは中々大変で、上位者はその状況でやっているのかと思うと震えるところです
タイトルや優勝を賭けた大事な対局、と言うのは経験したことの無いものですがやはり指す方のプレッシャーは半端の無いものでしょう(常の対局でもプレッシャーがかかっている私には耐え切れない)
4→3から96角〜78角でペースを掴んだ一誠さんに対し、打たされた角のライン+端桂から逆襲を図ったヒナちゃん
中盤の捻じり合いで両者持ち時間を使い切り、そこからは本当の意味での勝負だったかと思います
桂成り捨てからの飛車回りに対して一分で解答を出すのは極めて厳しく、ここからは差がついたと
58銀としっかり美濃を強化するところが一誠さんの強さ
一誠さんは受け将棋と言うわけでなく、ポイントで受けのように見える手を選択していると言った方がよさそうです、攻め始めたら苛烈
最後の16桂打〜19銀打にヒナちゃんの凄みを感じました
遅くなりましたが両者お疲れ様でした
KENTO
ソフトの力を借りて上から目線で威張り散らかすコーナーだよ!
金も攻め駒
形が悪いようで別に金が上がってもよかろうもんという話
形に囚われない自由、そうはならない我々の性
銀金連結はこの場合必要がなく、魔界四間飛車やきmきm金のような金の突き出しの方がやりやすいということなのでしょう……感覚!
そういうことではなく、角の飛び出しが強力だということでした
じゃあ金上がりは単純に65歩からの攻めをさせないということでしょう
銀の行方
55銀と出ていたら?
56金と打ち返す
これを無視して66銀と出ると、更に無視して45金と出るトンでもない手段があり風雲急
銀金交換から進めていくと、非常に難解な局面に辿り着く
多分互角、角で玉を直射している分だけ先手の方がやりやすいとは思う
ねじねじ
ここの65歩は見た目や数値以上にどうしようもない、つまり一連の流れを進めると評価値1000くらいまで広がりかねないやつ
どう見たって桂馬投入したくなる、62金寄りは怖すぎる
割り打ちをくらいに行くような手だが、実際は先手から銀を渡せる状況に無い
では桂馬をケチった場合本譜のように86歩を飛車で払うとどうなるか
銀交換すると95銀が炸裂するため65歩を銀で取れない
86飛は浮いているので桂をなりこめない、困った
角を引くのはどうか、それでも65歩が飛んでくる
以下の図に続く
86の拠点を払っていないため、この露骨な87桂打が深刻な事態を引き起こす
これは辛い
分水嶺
悠長にしていると83歩~65角と戻ってくる手があったりして、後手は極めて悩ましい局面
個人的な第一感は88歩だった
が、そこまで芳しくは無いようだ
66銀と出ると交換後の飛車周りが意外ときつく思えるが
うん、それ(68歩)は見えない
歩の叩きで浮かせれば99角成が角取りという寸法である
続いて、86歩に飛車を回った局面
ここで87歩成と踏み込むのは難しい
と金がそっぽを向く2枚換えってやりたくないですよねぇ
ところがこの状況若干特殊で、先手は91の香を回収するためには36桂の筋を消しておかなければいけないのです
と言うことは歩切れを解消した後、一方的に端とかから攻めかかれる状況が作れるため……
粘り
どっちがいいのかは不明
45桂からの方がすんなりだったかもしれない説
でもこれをすんなりと言うのでしょうか?
45桂44角74竜22角54竜と進んでこの場面
安全である、と言う意味では間違いなく安全ですね
最後の戦い
43金上がりの展開について
62桂成は人間指しづらい、79歩も何かこう……桂馬を打っておいてそれは無いだろうです
もたれるという意味ではあったのかなという
いやいや、そもそも23銀って打たれてやばいのでは?
え?
は、はー!
43金と上がったことにより42地点に角金の2枚が利いていて受かっているのですね
ここで91竜と戻っても48銀打が間に合ってしまう
取った香を受けに使うのではおかしいし、桂は質だしでテンヤワンヤ
そんな……