今日も将棋のハナシダヨ~
KENTO
皆さん、KENTOを使ってますか?
無論、お使いでしょう
ウォーズにせよクエストにせよ、24、81道場、何でも利用可能なKENTOちゃん
無料プランでも十分に検討ソフトとして手軽に使用可能というのがとてもありがたいわけです(何より自分のマシンパワーを食わない、サーバーの方で計算してくれてるから
有料プランはもうすぐ実装されるそうで(一部事前公開中)月500円なら……と思ったりしてます、ウォーズのプレミアとどっちがいいか
もうすぐアプリ版も出る?らしいので楽しみですね
さてそんなKENTOちゃんですが、適当に自分や他人の棋譜のスコアを眺めるのも面白いですけれど、できれば有効に活用してみたい
ウォーズ3切れ9級の私でも棋力上げるのに役に立てたい
今考えてる使い方
出来ているとは言っていない
1.大きく評価値の変動した手を確認する
まあこれは誰もがやっていることです
言われなくてもやることです
その手が勝敗を分けたキーポイントのはずですから
その手、及びその手の前後を確認することで学びがたくさんあるというわけですね
原因が自分の手にあるのか相手の手にあるのかというのを分析するのも重要ではあります
正解手順を指せるかどうかはともかく、覚えてしまえば次に生かせます
次の方がやりたいことで
2.対局中の感触とKENTOの評価値とを比較して、乖離していないかを確認する(特に中盤
形成判断の話になります
10切れでも起こることですが3切れで顕著に起こる現象
【悪くしたと感じてテンパって余計に悪くする】
実際に悪くなってるならそれは正しいのだから気にしなくてもいい
でも、思ったよりも悪くないとか
むしろ優勢の局面で悪いと思ってたりとか
身に覚えがござらぬか
『人間の感触として』という御大層な話に持ち込むわけではなく、単純に自分の形成判断力がしっかり出来上がっていないという話です
悲観的と言われる私
過去記事参照
例えば下の局面でも結構しんどいと思っています
悪いと思っていると、当然その後の手が縮こまるわけです
攻め合いにいけない(これは攻める筋を覚えていないのもあります)
攻め手を読まないから一方的に殴られてしまう
進んで次の局面
「(合い駒無いから)飛車を打てば勝勢なのに……」
相手が飛車を切ってきたのは実は困っていたからだということに対局中微塵も気付けていない、結構時間はあったにも関わらず
そして受けに回らないとという気持ちから負かされてしまいました
優勢局面を互角と思うのは慎重でいいのですが
やや優勢な局面を悪いと捉えてしまうのは、慎重ではなく悲観主義者です
極端な悲観主義者はゲームを勝ち抜くことが難しい
さて、KENTOちゃんは非情にも局面を数値で示してくれます
非情だからこちらの感情とか性格とか棋力を無視してかなり正しい現状分析を示してくれるわけです、優しい
これによって、ふんわりと良さそうとか良くなさそうとか勝手に思ってところでも意識して見ることが出来るようになるわけですね
高い精度を持つには実戦の積み重ねが必要ですが、ある程度の精度、つまりプラスマイナスを間違えない程度の力をつけるにはKENTOちゃんを活用して勉強するのが手っ取り早いのではないかと思うわけなのですよ!
形成判断力がもう少しつけば、途中慌てることが減ってより楽しくさせるようになるじゃろうと
自信を持つ→前よりいい将棋が指せる→自信をより持つ
このサイクルへ入りたい
相手の気持ちや腕前を読み取るとかはその先かな……
勿論棋力(中終盤力)も関係しますけれど、だとすれば鍛えるべきがどこか分かることにも繋がりますし
3.中盤後半の攻め方を教えてもらう
これ
私みたいに棋書はあんまり読めてなくて、戦法は「是是馬馬で先手よし」のところで知識が止まってしまっている人はたくさんいるはずです
いてくれ
「守りの銀と攻めの銀が交換できてめでたしめでたし」
その後どうすんのん
攻めの手筋の本はたくさんありますし実戦譜を用いた本も多く出ております
しかし最初から一連の流れでそれを捉えるというのはやはり棋譜並べながらの検討が強い
プロや強い方の棋譜を漫然と並べるだけでは面白いけれど身についてんのかこれ……となります
そこでKENTOちゃんですよ
自分の棋譜でもいいので、何か詰まったところの打開策を見せて欲しいわけです
都合のいい展開や悪い展開のために、少し自操作を混ぜ込むといい感じに使えるんじゃないかと思います
手軽に変化も見られるし
何がありがたいのか
今まで言ってきたことは、全部ソフトでできるって??
そうです
でも皆が皆ソフトを持ってるわけではないし手軽にスマホや手元でできたら便利やん……
個人的な話では、以前のバージョンのカッパ
を伝手で借りてもいいんだけど、あれはたしかノートで動くのを前提に作ってたはずだから
評価値部分が特殊かもしんない
こういう検討とかってのはやっぱ仲間とわいわいやれりゃあそれに越したことはないんですけんど、社会人はネットで時間を合わせてってーのは中々難しいですし
どのレベルの棋力を持ってるかも分からないのでにんともなのですな
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(これは観戦記書いててもどのレベルまで話をすっ飛ばして書いてよいのかという悩ましさに繋がるやつです)
(逆に重要変化が書けてないんじゃと恐れるやつでもあります)
それに個人レベルで見るだけで済むことであれば、何かわざわざ強い人に自分の棋譜添削させるのも……ってなりますでしょ
(さぎちせ深夜レッスン)
気楽さにおいて、KENTOちゃんは非常に優秀です
「この気楽さが『検討って面倒くさそう』という心理面の壁を取っ払ってくれる」
これがありがたいという話なのです
数値の流れ見るだけでも楽しいし、そこからなにかを見つけられたらもっと楽しくなるはんじゃと
パズルやってる気分でスタートしてもよいと思います、詰め将棋なんか最たるもの
「何か勉強してるよ私」という感覚を得られるのでオススメなのですよー
頼りっきりはダメなので適度に棋書も交えながら(棋書を並べるのもよいですし
ソフト持ってないから強くなれないという言い訳は許さないZO☆
蛇足
KENTOちゃんを使う際の話
これは多分開発noteや公式アカウントでも言われてるので蛇足ですね
通しで評価値計算させたときは少しあらあらの算出になっている
気になった所は個別の手をクリックして再計算させ直させると確認できる
(ここほんとに先手プラスかと疑問なとことか)
後、「○○手で後手勝ち」というのは詰み手数とは限らない
詰めろ迫りや必至迫りによる勝ち+思い出王手の手数も含んでいる
最善指したらどう足掻いてもひっくり返らないほぼ手順固定がされた瞬間から最長手数が示される(+31111とはまた別?)
関係ない話(棋譜クイズ) ネタバレあり
パズルとか書いて思い出した一昨日出されたクイズ
【将棋パズル】明日発売の『1手ずつ解説!棋譜並べ上達法』にちなんで棋譜パズルを作ってみました。30手目の局面で先手玉が詰んだ対局の棋譜があるのですが、『~』の部分がかすれて読めません。対局中成る手が一回だけだったことはわかっています。『~』を埋めて棋譜を完成させてください。(會場) pic.twitter.com/QsMPlhICBs
— 将棋情報局編集部 (@mynavi_shogi) 2020年2月12日
ナンナノコレェ
kisyさん
が解く前に私も挑んでたんですが、32手になって苦しんでました
で
kisyさんの解けたツイートに書かれてることがヒントになって解けたのでした
本記事が上がる頃にはTwitterで正解が示されてるはずなので、ここで書いてもよいでしょう(2月13日12時頃記載)
解答というより解答への思考経路の問題です、凡人の
だらだら書いてますので読みづらい
解答への道筋
・先手玉は動けない
途中に動くと後手は玉を取る手を指すことになるためおかしい
かといって一手目に動かしてしまうと「4手目同○」が成立しない
ゆえに玉は59のままで詰まされる
・5○(6↓)飛で終わるはず(仮定)
成り込みの手がないのだから基本はそのはず
・「4手目同○」を成立させるには先手の角が動く必要がある
4手目だけ同○なら互いに同じ筋の歩を動かせば成立する
しかしその後も順次続けたいなら角以外にはない(1、9筋の歩を付き合って香を食いあって6手目までだが……)
・どうやら21桂が先手陣までやってくる
桂成がある
つまり桂馬は最低3回こちらに跳ねなければならない
それも何か取りながら
導きの飛び石を先手が撒いてやる必要がある
・詰み形を考える
56飛で終わると仮定しよう
受ける合い駒がないのか?
それだけでは玉が逃げればすむことだ
逃げられない?
成桂が37辺りにいる
右側への動きは塞いでいるはずだ……
もっと動けなくするのか?
右左の金銀を取ってしまうのだろうか?
しかしそれは手数がかかるし、何より成るのは一回だから角が左側を荒らして制圧しても成ってなければ玉はよけられるよねぇ……
角が左……
56飛(仮)
動けない合い駒できない
……あー
空き王手の両王手で上と左への逃走を縛ればいいのか
・ぴよちゃんで並べて解いていく(失敗編)
流石にここから手数を詰めるのは脳内盤面では難しかった
桂馬が跳ねるための飛び石に歩が必要なので33歩を先手が取る必要がある
しかしその後6手目を行うためにどうすべきか
これはすぐに2手目32飛が思い浮かんだ
76歩32飛33角同飛とすれば次に36歩同飛で角桂が自由になるのだ
76歩32飛33角同飛36歩同飛
6手目まで決まった
ここから次に桂馬と角とどちらを動かすのか
16手目が桂成なので急ぐ必要がある
桂馬が先か
33歩から誘導したい(後述するが間違い)
33飛ばせて25飛ばせて37に飛ばせる
25に飛車を送り込めば先手陣から飛車いなくなるし後に丁度いいな(よくない)
ほんじゃ26歩同飛16歩同飛で先手の飛車を動けるようにして
33歩同桂25飛同桂37桂同桂成で16手目だこれでいいな(よくない)
次は左辺の誘導かー
66歩同角75歩同角
途中王手はダメだから飛車が86、角が95の形を作らなきゃ
しかし角を95に連れてくには何か歩がちょっと要るな
86歩同飛
66→75→84→95と角を連れていきたい
96歩同飛86歩同飛97香成?
移動は66→97→84→95?
でもそれは76歩が残って飛車の移動ができなくて不味いな
省エネできへん?
いや、最初のでいいのか
95香と走って角に取らせる
84に打つ歩は、さっき開けた1筋を利用すれば(この発想は正しい)
17香同香を混ぜれば補充できる
手順を整理しよう
66歩同角75歩同角96歩同飛17香成同香86歩同飛84歩同角95香同角56歩同飛
いけてんじゃーん
よーっし
76歩32飛33角同飛36歩同飛26歩同飛16歩同飛33歩同桂25飛同桂37桂同桂成66歩同角75歩同角96歩同飛17香同香86歩同飛84歩同角95香同角56歩同飛(間違い)
うん、うん
詰んでるなぁ~
32手かかってることを除けばよぉ~!
・正解
kisy一族の長「桂馬を移動させながら歩を手にする手段を~」
桂馬を移動させながら歩を……?
あ、あぁ~(ぐにゃぁ
そもそもの誤解は詰み上がり図の勘違い
飛車がいたら詰まないと勝手に考えていたが、いようがいまいが37に成桂がいれば右へ逃げられるはずもない
ということは25飛と取らせる手は必要なく、一歩入手するための17香は桂馬を跳ねさせる手段に使えばよかったのだ
という訳で修正した手順はこうなる、大幅修正
76歩32飛33角同飛36歩同飛16歩同飛26歩同飛17香同桂25歩同桂37桂同桂成66歩同角75歩同角96歩同飛86歩同飛84歩同角95香同角56歩同飛(多分正解)
2筋の歩は打たないといけないので26歩同飛は必須
26に飛車がいる裏側に25歩と打つのが、この問題では当然だけど頭で考えると中々出づらい、不自然すぎて
どの歩突きも手順が入れ替わると成立しない
なるほどなぁとなるのでした
詰めキスト達はこんなことの逆算をいつもやってるのかと震え上がるのでした
くわばらくわばら